パンケーキの日、又の名を懺悔火曜日 (Shrove Tuesday) は、 今日3月6日 (Ash Wednesday) からイースターまでは断食となるので、その前日に玉子や牛乳やバターなどを消費しておこうというものらしいです(つまりビーガンになるということですね)。今の時代、本当に断食する人はそれほどいないとは思いますが。
正直にいうと、祝祭日の日付が動く(イースターは春分の日の後の最初の満月を迎えて次の日曜日、そこから逆算して灰の水曜日を決める)のがどうしてもなじめなくて、いつも間際になってから「そういえば」と思い出すので、パンケーキの日も特に何もしてこなかったのです。が、今年くらいはということで、スコティッシュ・パンケーキなるものを焼いてみました。小麦粉に細かく切ったバターを入れて、手ですり混ぜてパン粉状にするのがスコーンの作り方と似ているのと、スプーン一杯分をすくって焼く大きさというのが特徴的・・・なのか?何はともあれ、おいしくできました。
昨年秋頃、ブランズウィックにFuwa Fuwa Pancake というお店ができてびっくりしました。日本ではやっているスフレタイプのパンケーキを出すお店らしいとのこと、「さぞや今日は混んでいるだろう」と思って昨日覗いてみようとしたら、何と閉店して改装中でした。"We are moving!" と出てましたが真相はいかに。
ガーディアン紙でも取り上げられたことのあるお店でしたが、料理が出てくるまでに20分以上かかるのが不満だったようです。でもさすがに昨日まではもたせないといけなかったでしょう。そのためにあるようなものだったわけですし。
ただ、今思い出せば、それほどお客さんが入っているわけでもなかったので、やはり異文化の食がその地域に馴染むのは難しいのかもしれません。パリに行くとお菓子屋さんや喫茶店のショーケースに、きらきらした、まるで宝石のようなお菓子(決して誇張ではありません)をよく見かけるけど、イギリスのお菓子は家庭で作るものが発展してお店でも売られているように思います。それはそれで味わいがあっていいのだけれども、パリのような洗練されたお菓子はロンドンではあまり見かけないかな。さすがにこれはドーバー海峡を越えないらしい。
昔、イギリス人の英語の先生に教わった名言(?)がこれ。
We do not live to eat, we eat to live.
イギリスも大分変わったとはいうけれども、根本はそれほど変わらないのかもしれません。