21.6.18

Summer Solstice




今日は夏至の日。夜9時半を過ぎてもまだ明るい季節を目一杯楽しむために。

14.6.18

外国で住む場所を決めるときに留意するとよいこと(多分)

日本人が多く住んでいるからという理由だけで場所を選ばない方がいいこともあります。たしかに、分からないことが多いのは不安だし、周りに日本人がいるところの方が何かあったときに安心できる、という気持ちはよく分かります。ところが不思議なもので、同じ日本人だから、外国で苦労しているから、といって親切な人ばかりではありません。もちろん、中には人格の優れたすばらしい人もいて、我々もその方には大変お世話になっています。しかしみんながそうとは限らないのです。
私が20年近く前に家族とアメリカに住んでいたころ、すでに住んでいたとある日本人の一家には困りました。「口は災いの元」を体現するとしたらこんな感じかな、と思わせるような人たちで、あることないことを言いふらしてしまう。私にはそれほど害は及びませんでしたが、両親は苦労していそうだなと、はっきりとは分からないまでもうすうす感じていましたし、数年経って確認してみたら、やはりそうでした。
こちらに来てから知り合った方とお茶をしていたときも、その方が数十年前、まだ小さいころに家族でポーランドに住んでいたとき、やはり長年住んでいた日本人の奥さんが面倒な人で、お母さんが苦労していた、と話してくれました。なんでもその奥様、その方のお母様に対して「服装がなってないから着替えてきなさい」「ハンドバックは最低でも6個はないと」と言ったのだとか。一度「服が合ってないから帰りなさい」とまで言われたそうです。ひえ〜・・・当時は日本人の集まりの中でのルールがとても厳しかったようで、それに逆らうと村八分的な対応をされたと言っていました。
情報が手に入りづらい時代には上記のような集まりもそれなりに意味があったのかもしれませんが、インターネットがある現代にはたして本当に必要かどうか。一考を強くお勧めします。例えば、通勤、通学の便を考えたらどこか最適だろうか、治安はどうか、周りにスーパーはあるか、趣味の活動はしやすいか、など、選択肢はいくつもあります。子供がいるなら、その子が通う学校の近くの方がいいでしょうし(送り迎えを家族がするから)、サッカースタジアムの近くはいやだとか、または日系の病院が近くにある方がよい、という人もいるかもしれません。自分にとって何が重要か、ぜひ見極めてください。
ちなみに、これは日本人に限った話ではありません。かつて中国人の友人が「中国人はお互いに冷たい」と言ったことがあります。私の周りの中国人はみな仲が良く、助け合っているところを見ていたので驚いて、「本当?」と聞き返したら、「そうだよ。だって中国人は中国人をだますもの」と答えました。同国人に対する突き放した見方はさすがと思いました。だからこそ、友達になったら親身になるのかもしれません。
我が家は二人の通学先への利便性重視で考えましたが、決め手になったのは、実はよさそうなパブが目の前にあることでした。疲れたらおいしいビールをすぐそこで飲める、これも大事なことです。

11.6.18

コーヒーマシーンにもお国柄が出るらしい

購入してから3年目になろうかというところで、とうとう我が家のコーヒーマシーンが壊れてしまいました。豆を粉砕するところからできる機械で重宝していたんですが、豆を砕く部分が故障したらしく、コーヒーが粉となってフィルターの中に落ちてこないという事態に。
ミキサーで豆を砕いてから自分でフィルターにセットするという方法もありますが、面倒だし、もう壊れた機械をいつまでもだましだまし使えるものなのか、という疑問もあったので、買い換えることにしました。外で飲んだら最低でも2ポンドはするので、二人で4ポンド、前の機械は100ポンドぐらいだったので、今回もその価格帯のものにすればまあ1ヶ月もあれば元は取れるでしょ、という考えです。
で、やってきましたジョン・ルイス (John Lewis)。家電は大体ここで見て、よさそうなら購入、なかったらアマゾンを探すというのが我が家のルーティンです。日本だと家電屋さんは立派だし、それなりに安く手に入れることもできますが、あのレベルのお店はイギリスにはないと思います。百貨店か量販店に行って買うか、アマゾンなどの通販で買うことが多いんじゃないでしょうか。ちなみに、電気屋はトッテナムコート・ロード沿いに集まってますが、秋葉原には遠く及びません。
コーヒーマシーン売り場を見ると、これなら喫茶店がすぐにも開けるんじゃない?と思わせるような機械がずらり。しかし、我が家にはそんなものは必要ない。豆を挽いて淹れるというシンプルな機能さえあれば充分なのですが、見当たらず、定員さんに聞いてみることに。すると、デロンギの数百ポンドはする機械を勧めてくれましたが、値段もさることながら機能が多すぎてかえって使いづらそうだったので、「もっとシンプルなのものでいいです」と伝えると、「これかなあ」と奥の棚にあったものを見せてくれました。たしかに豆から挽いて淹れるだけのもので、100ポンドを切っていたのでお買い得、と一瞬思ったのですが、次の定員さんの言葉に耳を疑いました。曰く、「この機械で淹れると、ぬるくなると思うよ」と。
あまりに私たちがぽかんとしてたからか、定員さんが補足で説明してくれました。「アメリカ人はコーヒーを買ったらすぐ飲むだろう?だからあまり熱すぎると都合が悪い。ヨーロッパではみなマグに入れて、話をしたりしながらゆっくり飲むから、最初から熱い方がいい。だからアメリカとヨーロッパでは機械の造りが違っていて、今見せてるのはアメリカの会社の製品だから、ぬるいと思うよ」
そんなことってあるのかなあと半信半疑でしたが、定員さんの言葉を信じることにしまして、それならネットで探そうかということになりました。
この話を聞いて思い出したのが、マクドナルドのコーヒーの温度をめぐって、アメリカで争われた裁判です。1992年にコーヒーをこぼしてしまって重いやけどを負った高齢の女性がマクドナルドを相手に「コーヒーが熱すぎる」と訴訟を起こし、和解金を支払わせた訴訟ですが、当初からコーヒーをこぼしただけで訴訟になるなんて、と話題になったようです。その後マクドナルドはカップに注意書きを大きく書くようになったようですが。イギリスでも似たような訴訟はありましたが、「コーヒーや紅茶は熱い湯で淹れるものだし、熱ければ待てばいいわけで、企業側には問題ない」ということになったようです。
飲み物の温度と機械ってお国柄が出るらしい、ということを初めて知った次第でした。

8.6.18

見間違い

とある江戸琳派の授業を一回だけ受け持つことになり、酒井抱一の12ヶ月図(掛け軸)をスキャンしていました。スキャンした画像は横になってパソコンに表示されるわけですが、それを見て旦那さんがつぶやきました。
「ずいぶん太った雀だなあ」
見てみたら、雀ではなかったのでこう返しました。
「それ、鶉だよ」
「・・・」
ま、横だと分かりにくいですからね。