31.3.16

化粧水はない

日本を出る前に洗顔用品やら化粧品やら、絶対使うけれどもイギリスで自分に合うものを見つけるまでは長くかかるであろうものを大量に持ってきたわけですが、ここへ来てとうとう化粧水(美容液という方が正確か)の最後の1本を使い切りました。
そして当然のごとくそれを探すわけですが、こちらへ来て初めて知ったのは、化粧水というものはない、ということでした。
Boots (薬局のようなお店)で棚の隅々まで見たものの、どれが化粧水に相当するものなのかまったく見当が付かず、唯一それらしく見えたトナーについて店員さんに聞いてみると、「それは化粧を落とすもの」と言われました。
「洗顔の後につける、肌を保湿するものはどれですか?」とさらに聞いたところ、「それならこれですよ」と紹介されたのは、なんとクリームでした。
「化粧水等で肌を整えて、クリームでふたをする」に慣れていたこちらとしては驚きでしたが、仕方がないので購入して帰宅。ちなみに、Boots が自社開発した製品で、十数ポンドで買えます。
インターネットで調べてみると、やはり海外では化粧水というものはなく、トナーは化粧を落とす物で、洗顔後はクリームを塗る、というものらしいということが分かりました。
しかしこのクリーム、塗って数分すると肌はピキピキに乾き、潤ったという感じがまったくしない。そしてどうしてピンク色なんだろう?
というわけで、もう少しよいものを探そうと次に続く。

30.3.16

We are floating people.

土曜日、友人とお昼ご飯を食べていたときのこと。
「まだ将来の仕事のことは分からないけど、今できることを精一杯やればいいし、それが楽しければなおいい」という話をしてました。
人によっては10年先、20年先のことを計画して、その通りに進めるのでしょうが、「私たちはそうじゃない」ということでお互い一致。
そういう話をできる友人も卒業したら彼氏のいる香港に行ってしまう。というわけで、今は色んな人と会ったりご飯を食べたりしています。

27.3.16

中華街で買い物をする

先週友人に連れられて中華街へ出かけたのですが、そのスーパーで大根を売っているのを初めて知りました。
「ああっ、大根!」と思わず日本語で叫んだ私に向かって、げらげら笑いながら友人、「早く言ってくれたら教えたのに。持つべきは中国人の友人よ!」
中華街のスーパーは野菜、肉、魚介類の他にも麵やお菓子、調味料も充実していて、しかも値段は思っていたほど高くないです。
ということで昨日旦那と中華街の繰り出し、家付近のスーパーでは売っていない野菜と調味料を買い込みました。
まず大根。ジャパンセンター(日本食品を売っているお店)の大根と比べたら、同じ値段なのに質、量ともに圧倒的によい。中国語では「白萝卜 (bai luo bo)」。そして蓮根(これは中国語でもこのままだった)。他にも、友人お勧めのオイスターソース「李錦記」を買って帰宅。旦那は別のスーパーの入口で見た大量のもやしを買って帰ろうか迷っていましたが、売り物かどうか分からなかったので今回は買わないことに。
日本食材店は結構高いので、中華街で安く買えるのを知ってとても得した気分になりました。

25.3.16

SOASの図書館問題

先々週でしたか、SOASの図書館の予算が大幅に削られて開館時間が短くなる、という情報が学生連合から回ってきました。
総額7千万ポンドの削減、結果平日は9時から夜の7時まで、土日は5時まで、長期休暇のときは閉まる日がかなり増える、といった無茶な内容で、学生連合が速攻で署名活動を開始。
「さすがに夜7時まではあり得ない」と思った私も署名してきました。
数日後、図書館を管轄している主任から「開館時間が短くなるという印象を与えてしまい申し訳ない」「そんなことはしないのでどうか安心してほしい」というメールが送られてきて、無事回避されたのでした。
とはいえ図書館の現状に不満を持っている人は多い。探している本が見つからないということはしょっちゅうあるし(友人は「自分だけが分かる場所に隠しておいて、本を独占してる奴が絶対にいるんだ!」と言い張る)、他大学から借りるときに料金が発生するし(「アメリカの大学だったらこんなにとらないぞ」)、たまに出くわす無愛想な図書館スタッフに心底がっかりするし、コピー機は本当に残念な感じだ(三分の一はまともに動いてなかったりする)。そして夜11時半までしか開いてない(他は24時間空いていたりする)。況んやねずみをや。
しかし現状の権利を守るためにも、ときには戦うことも必要なんである。楽じゃないけれど。

米大統領選もネタに

この前 The Jonathan Ross Show を見ていたら、「カンフー・パンダ」の新作の紹介も兼ねて主人公役の声を担当しているジャック・ブラックが出演していました。
ジョナサン:「新作では悪役は誰なんです?」
ジャック:「ドナルド・トランプですよ。頑張れ、ヒラリー!! Yes!!」
このやりとりに会場では笑いと大きな拍手が起こる。
お見事。

この日の他の出演者は、リチャード・ギア、ロイシン・コナティー(コメディアン)、そしてベリー・ゴーディー(Motown 創立者)だったのですが、リチャード・ギアはホームレスに扮して、撮影スタッフが街中での様子を隠し撮りして映画にする (題名を失念してしまいましたが多分 Time Out of Mind かと思われる)といった、今の時代を如実に反映するような映画の話しをしていましたし(ホームレスに扮して通りに座っていたら、買ったばかりの食べ物を恵んでくれた女性がいた。後ほどやっとのことで見つけ出したら、彼女は街の住人ではなくて旅行者だった)、ベリー・ゴーディーが創設した Motown はスティービー・ワンダーやジャクソン・ファイヴを輩出したレコード会社。この会社がマーティン・ルーサー・キング牧師の演説を録音して販売したこともこの日初めて知りました。
つまり、まるでアメリカの米大統領選を背景に選んだかのようなゲストだったわけです。おそらく意図的にそうしているんだろうなあと感じました。イギリスにとってもただ事ではないですものねえ。

23.3.16

アイラ島旅行 10 総括

ウィスキー好きならアイラ島にはぜひ行くべきです。
蒸留所巡りは1時間ほどで終わるものから、ピート掘りを体験できるものまであります。ほとんどの蒸留所では時間が許せば何杯でも飲めるので、ウィスキー好きなら最高でしょう。試飲のときに使用したグラスをそのまま持って帰れるところもあります。
グラスゴーから飛行機で行くほかにはフェリーという手もあります。ボウモア蒸留所で会った大学4年生の男性は、卒業旅行で一人でやってきたと言っていましたが、彼はフェリーを使ったそうです。日本人男性はどうも一人で行く傾向があるようで、ブナハーベン蒸留所の案内係のおじさんは、「日本人もよく来るけれど、男性が一人というのがほとんど」と言っていました。「なんで?」と理由を聞かれたのですが、こちらも何とも・・・
ちなみに、料理もおいしいです(もちろん良いレストランを選べば、ということですが)。The Harbour Inn や The Lochside Hotel というホテルのレストランがお勧めです。やはり島ともなると魚介が豊富なので、その出汁が効いたスープや新鮮かつ肉厚のスモークサーモンをウィスキーとともに楽しむことができます(知人にこれを言ったとき、「出汁が効いた、なんてロンドンでは久しぶりに聞きましたよ」と懐かしむような声で言っていました)。
お土産は、ウィスキーの他にもウィスキーを使ったハンドソープやクリームもありますし、蒸留所限定グッズもあります。ただし、ウィスキーを送るときはお店の人に確認した方がいいかもしれません。とある蒸留所(どこかは失念)でロンドンへ送ろうとしたら、「可燃物だから郵便ではできない」と言われたことがあります(ホテルだったかな?)。蒸留所のホームページから注文するには問題ないそうです。
5月頃には島全体でウィスキー祭を開催するそうで、そのときは島人口の3倍もの人が押し寄せ、ホテルの予約は難しいとのこと。そのときはまだ寒いのでしょうが、7月や8月はとてもよさそうです。海辺で一杯やりたいなあと思います。
ということで、また行かねば、と思ったのでした。でもスペイサイドやジュラ島にも行ってみたいなあ。

21.3.16

アイラ島旅行 9 ラガブーリン蒸留所 (Lagavulin) と帰れなかった話

さて、最後の蒸留所へ到着。アードベッグ蒸留所から歩いて20分ほどの所にあります。
空港まで行くバスがアードベッグ蒸留所のバス停にしか止まらないので、大きな荷物はアードベッグ蒸留所のショップに預けました。
実はアードベッグの試飲で次々と飲んでしまい(グラスは1つで、飲んだら次を入れていく方式だったのもあって)、かなり酔っ払ってしまった私。挙げ句待合室のソファーでぐーすか寝るはめになりました。見学と試飲はもちろんパス。旦那と友人に聞くところによると私好みのこくのある味だったそうで、無念。次に来る時は必ずここに来ようと決めたのでした。


蒸留所そばの桟橋から海を臨む。



さてアードベッグ蒸留所に戻ります。

羊のいる風景ともしばらくお別れです。


蒸留所が見えてきました。太陽の光に白壁が映えています。

バスがすでに来ていたので、私だけ先に乗ってチケットを購入。その間旦那と友人が蒸留所のショップに行って荷物を回収、おみやげもばっちり購入。茶色にアードベッグカラーであるオリーブグリーンと白のタータンが入ったハンチング帽を買ってもらいました(アイラ島のウールミルで作られたもの)。蒸留所ごとにそのカラーを使った羊毛製品があるので、ぜひ確認を。

いざ空港へ出発。

空港に着きました。

ここから行きと同じく飛行機でグラスゴーへ・・・と思いきや、機械の故障か何かで定刻よりも2時間ほど遅れて出発することになりました。当然、グラスゴーからロンドンへ飛ぶ飛行機には間に合わず、また電車も無いので、グラスゴーでもう1泊し、翌朝電車で(飛行機がなかったので)5時間ほどかけてロンドンに戻ってきました。
おいしいウィスキーをたらふく飲んだので、よしとする。




20.3.16

アイラ島旅行 8 アードベッグ蒸留所 (Ardbeg) と羊

さて、最終日の午前中はアードベッグ蒸留所へ。今回私が最も行きたかった蒸留所です。






岩場から水平線を臨む。曇り空だけれども波は穏やか。

岩の断面模様が面白かったので一枚。

工場見学中に写真を撮ってよいか聞き忘れてしまい、工場の中は一枚も撮らずじまい。面白いと思ったのは、大麦を粉砕する機械を蒸留所カラーのオリーブグリーンで塗っていたのと、蒸留する管に一カ所こぶのように下がっているところがあり、それがピート臭さを少し抜くこと。これによってラフロイグよりは柔らかい香りになるんだとか。
試飲は、10年寝かせたものから新しく販売しているものも含めて5種類でした。そのままで飲んでもおいしいですが、ピペットで水を数滴落とすとよりまろやかになり、香りもふわりと広がります。
ちなみに、工場見学では樽に詰めた瞬間のウィスキーを試飲できます。確かにアードベッグの片鱗をうかがわせるもののほぼ無色透明で、完成品とはまったく別物。これを何年も寝かせることで熟成されていくんですね。

蒸留所にはカフェが併設されているので、お昼をここで食べました。魚介の出汁が効いたおいしいチャウダーをいただく。


ドアもオリーブグリーン。日が差し込んできました。

次の蒸留所へ出発。途中、振り返ってアードベッグ蒸留所を撮影。羊がのんびり草を食んでいます。天気が回復してきて青空が覗きます。

羊って柵の中にいても結構警戒心が強いんですね。近づくとさっさと逃げてしまいました。札幌は羊ヶ丘公園の羊は相当に人慣れしている模様。


お、シャッターチャンス。

19.3.16

アイラ島旅行 7 森の中を散歩

カリラ蒸留所から帰る途中、島特産のウール用品店に寄ったのですが、やはり日曜日で休みでした。ということで近くの森を散歩することに。






黄色い鳥のいる風景




18.3.16

アイラ島旅行 6 カリラ蒸留所 (Caol Ila)

ブナハーベン蒸留所の後は、カリラ蒸留所へ。とはいっても、日曜日休日だったので、外から眺めるだけでした。



窓ガラスの向こうに見えるのがポットスティル。案内してくれたタクシーの運転手さんは、以前この蒸留所で働いていたとのこと。

黒猫を発見。とても人なつっこい猫でした。

ジャンプ!


「もう帰っちゃうんですか?」

15.3.16

アイラ島旅行 5 ブナハーベン蒸留所 (Bunnahabhain)

その日の午後はブナハーベン蒸留所へ向かいました。静かな湾の側にある、とてもよい蒸留所です。蔵で説明を聞きながら試飲できます。案内係のおじさんは、「僕は銀行員としてアイラ島にやってきたんだけど、あと15年も同じ仕事をするのかと思うと嫌になってしまって、好きな仕事をしたいと思って蒸留所案内係をやることにしたんだ」と言っていました。


ベンチがよい感じ。夏に一杯やるには最高ですね。湾の反対側を見ると、ジュラ島が見えます。



蒸留所の写真を撮ってよいか聞きそびれてしまい(うっかりしてました・・・)、中の写真がほとんどないのが残念ですが、ここのウィスキーは本当においしいです。ピートの香りを炊き込んでいないので一般的に言われるような「アイラ島のウィスキー」ではないのですが、味のバランスもよく、香りもよく、申し分ありません。私はシェリー樽に入れて12年熟成させたのが好きでした。お勧めです。

14.3.16

アイラ島旅行 4 ラフロイグ蒸留所 (Laphroaig)

次の日はケルト民族の遺跡を見てからラフロイグ蒸留所へ行きました。日曜日でバスがなかったので、タクシーを借りて観光。
遺跡に着く前に、運転手さんが「今日はラッキーだよ」とある湾の側で車を止めました。見ると、湾沖の岩の上に、アザラシが!!



そしてケルト民族の遺跡へ。






 ラフロイグ蒸留所。蒸留所はすべて湾沿いにありますが、そのためか、碇(?)をよく見ます。





この蒸留所でも大麦を石床に敷き詰めて乾燥させていました。ピートでいぶしたものを食べさせてもらえましたが、ピートの香りが口いっぱいに広がる中で、甘さも感じることができました。
やはり数時間おきにかきまぜるので重労働ですが、案内係のお姉さん曰く、「発芽しちゃったらサッカー場になっちゃうでしょ?」と皆の笑いを誘います。