9.4.18

Your cheek might drop?

「半年間に起きたこと」と書きながら、ロンドンに戻る直前の話から始まるわけですが、ご容赦を。
羽田空港の手荷物検査を通り、制限エリアに入ったときのこと。旦那さんが六厘舎でつけ麺を食べるという恒例の儀式を執り行ったあと、「お土産でも見ようか」ということになりました。歩いていると見つけたのは、東京ミルクチーズ工場なるものの看板。にっこり笑う牛さんの下に書かれていた英文にふと立ち止まる我々。

YOUR CHEEK MIGHT DROP.

私・旦那さん:「(多分、『ほっぺたが落ちるほど(おいしい)』を直訳したんだろう)」

ということを瞬時に悟った我々、その場で疑問を確かめ合います。
私:「なんで will じゃなくて might なんだろう?広告にしては控えめすぎだよね?Google翻訳でこう出てきたのかな?結構難しくない?」
旦那さん:「うん。それに cheekって普通複数で使うよね?」
私:「そうじゃない?」
旦那さん:「両方合わせて集合名詞として単数扱い、とかないよね?」
私:「さすがにないと思う」
旦那さん:「じゃあこれってさ、『片方のほっぺたがもしかすると落ちちゃうかも』ってことでしょ?」
私:「うわ、ホラーだね!」

帰国してからインターネットで検索してみたら、英語話者にはやはり通じないようで、「この表現を見て My jaw dropped. でした」というのがありました。落ちるのは jaw つまり顎です。これは驚いたときに口がぽかんと開いてしまうことを言います。ロゴを発表する前になぜ見てもらわなかったのか、それともそれを含めて狙ってやっているのか、と考えてしまいました。
でも問題はともかくとして、今でもこのフレーズとちょっととぼけた表情のある牛さんを思い浮かべると思わず笑ってしまいます。