31.1.16

エッセイが返ってくる

年明けに提出した先学期の課題エッセイが返ってきている頃で、皆その結果に戦々恐々としている。
採点については、授業を担当した先生一人で採点するのではなく、もう一人採点官が任命される(政府から指名される、と聞いたことがある)。
返却されたエッセイには、二人のコメントが入っていて、採点官によるけれども、人によっては本文に細かくコメントする人も。単語の選択や文法間違いの指摘のみならず、「これはどういう意味か?」といったものまで書き込んだ状態で帰ってくる。
点数は、SOASであれば50が「可(単位は取った)」、60は「良」、70が「優」。ただし、細かい点数が付く(「64」とか)。80以上を取れる人は稀で、取ったとしたらそれは「学会・論文雑誌で発表してよい」ということだ。
4つ提出したうち2つしか戻ってきていないけれども、コメントは的確で「そうだよな」と思わざるをえないものばかり。まだ全部を読み返せていないけれども、自回までに復習しないと。


27.1.16

iMac(Mac OS 10.9.5)がWi-Fiにつながらなくなりました 2

以前、Macがインターネットに繋がらなくなったことを書きましたが、昨晩また調子が悪くなりました。
ルーターを近づけても繋がらないので、「これはとうとう修理か」と一瞬覚悟したのですが、別の手段を使ってみることにしました。
それは「Wi-Fiを切にする」を選んで接続を切った後、もう一度Wi-Fiを入れてみることです。今回はそれで復活しました。よかったよかった。
でも急に接続が切れてしまう現象は何とかしてほしいです。

25.1.16

The King's Singers を聴きに行く


土曜日にセント・オルバンズに行ったのは、セント・オルバンズ大聖堂で開かれたザ・キングス・シンガーズのコンサートを聴きに行くためでした。
6人で歌っているとは思えない、重厚感ある和音に耳福。会場はもちろん満員。
曲紹介もふるっていて、後半に歌った Great American Songbook の紹介では、
「スイングもあるんですが、イギリス人としてはこれがなかなか難しくて・・・」と観客の笑いを誘っていました。
曲目はこちら。
William Byrd Sing Joyfully
Thomas Tallis Hear the Voice and Prayer
Thomas Tallis Videte Miraculum
William Byrd Haec Dies
Geoffrey Poole 'Wymondham Chants'
                       Ave Rex Angelormum
                       Tutivillus
                       Mary Modyr
                       Blessed Jesu
Gerald Finzi My Spirit Sang All Day
Sir Hubert Parry There is and Old Belief
Sir Charles Villiers Stanford Beati Quorum Via
Ralph Vaughan Williams Rest
Bob Chilcott High Flight - with the Choristers of St Albans Cathedral, St Albans School Chamber Choir and the Abbey Singers

Interval

Ralph Vaughan Williams Bushes and Briars
Marshall Bartholomew Little Lamb
                     sung by the St Albans School Barbershop Group
Postcards from Around the World - a set of four folksongs
Great American Songbook -  as set of five songs
Bob Chilcott A Thanksgiving - with the combined choirs

帰りの電車の中でザ・キングス・シンガーズのFacebookページの読者になりました。世界中を旅しているんですね。今年の5月から6月にかけて日本でも演奏会を開くそうです。

21.1.16

St Pancras Station


ロンドンは朝と夕方に鷗の鳴く街です。左下に写っている鷗は、テムズ川に帰るところでしょうか。

20.1.16

オックスフォード大学のスレイド・レクチャーに行く

中国美術研究者のウー・ホン教授(シカゴ大学)がこれから6週間、毎週水曜日に講義をするというので行ってきました。
この講義、スレイド・レクチャーというのですが、「スレイド(Slade)」はオックスフォード大学、ケンブリッジ大学、そしてロンドン大学の美術教授職のことをいうんだそうで、そのために基金を設立したフェリクス・スレイドという人物にちなんでいるらしい。
オックスフォードは、ロンドンからパディントン駅発の電車でおよそ1時間かかります。出発寸前まで発車するプラットフォームが分からない(それまで電光掲示板をにらみ続け、表示された瞬間に早歩き)のには閉口しましたが、無事乗車。発車して数十分すると、のどかな田園地帯が広がっていて、馬が草を食んでいました。
噂に違わず、オックスフォードは古い建築物が美しい街です。至る所に歴史を感じさせます。

ウー教授のタイトルは Feminine Space: An Untold Story of Chinese Pictorial Art で、中国美術における女性の表象を取り上げます。まず、中国美術における女性の図像を「仕女画 female figure painting」と「美人画 beautiful woman painting」と表記することがあるのを確認しつつ、そもそも女性が描かれるというのはどのようなときか、という観点で始まりました。例として挙がったのが紀元前6世紀から3世紀に作られた名旗で、亡くなった人(男女)が死後の世界へ旅立つ姿が描かれているものです。別の例として出された壁画では、男女が西王母 (the Queen Mother of the West) のもとへ向かう場面が描かれているものがあります。つまり、女性が描かれたのは、紀元前であれば死後の世界や想像上の世界である、というのが今日の内容でした。
面白そうなので、来週もまた行く予定です。

19.1.16

電車の切符の不思議な仕組み

切符購入に関する不思議。
明日、講義を聴きにオックスフォード大学へ行くのですが、その電車の券を買おうと、my train ticket という予約サイトを見ていました。
通常だと往復で25ポンドのようですが、そのサイトから購入すれば最低片道6ポンドずつ、往復12ポンドで済むようです。もちろん、時間が決まっているので、それでもよければ、ということなのですが。
今回は図書館で閲覧したい本があるので昼前に到着、講義後すぐに帰ることができる券を買って計18.75ポンドでした。
しかし、半額にまで大幅に値下げできるこの仕組みは一体何なのか。

奨学金制度の廃止をめぐって

新学期も始まり、学生連合からのメールもどしどし送られてきています。
先週、イギリス政府が貧しい家庭出身の大学生のための奨学金制度を廃止して借金をさせる(あえてローンとはいわない)べく、立法委員会で審議にかけることを決めたそうで、各地の大学の学生たちが反対の声を上げています。
今はイングランドのみに適用されるそうですが、50万人に及ぶ学生への援助が突然なくなることの影響は大きく、労働党と学生が猛反対しています。
しかも、下院での議論を経ずに少人数の議員で決めたのだそうで、SOASの学生連合からのメールではこれを "a backdoor measure" と表現していました。
SOASの学生連合は明日、議会の前で抗議しに行くとのこと。
どうなる、イギリスの大学事情?

17.1.16

古本屋 SKOOB



Piccadilly Line の Russell Square 駅を出てすぐに、The Brunswick Shopping Centerがある。ウェイトローズが入っているほか、ファッションのお店やレストランや色々入っているけれども、その上にある段々状のフラットが面白い。
お目当てはショッピングセンターではなく、その裏手にある SKOOB という古本屋。あらゆる分野の本を取り扱っています。シェークスピアだけで1つのコーナーがあるのはお国柄。
一番上の写真は偶然見つけて衝動買いした Norman Bryson の Word and Image. 大学生のときに読んではみたものの、よく分からずじまいでした。先学期の中国絵画授業の課題で、詩と絵画を描いた元時代の画巻を取り上げたこともあり、「言葉ともの」のあり方をもっと真剣に考えねば、と自戒を込めて。

16.1.16

魚屋の誘惑

先日は肉屋の話でしたが、実は私も旦那も魚が好きでして、いい魚屋はないものかと探していました。スーパーでもパック詰めのものは売っているのですが、サーモンしか見たことがありません。渡英して4ヶ月、そろそろ魚料理が食べたいなあと思っていたところ、ロンドンによいお店があることを知り、昨日出かけてきました。
La Petit Poissonnerie, 最寄り駅は Northern Line の Camden Town でそのお店は日本人とフランス人が共同で運営しているようです。
店内に入ると、氷が敷かれた大きなテーブルの上に、大量の魚介類が盛り付けてありました。日本人の店員さんがいるので料理方法などを聞きつつ、鯛の一種2尾に鱸1尾、鰯6尾、そしてサーモンの燻製をはちみつで味付けしたものを一切れ購入。しめて約18ポンド。燻製は、「よかったらどうぞ」と差し出されたものをいただいたら、噛むごとにじゅわりとしみ出るエキスがたまらず、即決でした。「これはご飯と食べたらさぞおいしいだろう」と(事実そうだった)。
店員さんに頼めばさばいてもらえますし、2枚おろしや3枚おろしも可能です。今回は頭を落として内臓も取り除いてもらいました。
鯛はさっと塩を振ってオーブンで焼きました。身はほくほくに仕上がり、久しぶりの魚の味を噛みしめました。鰯は生姜煮にして冷蔵庫へ。
思えば小学生の頃アメリカにいたときは、生の魚を食べる機会などありませんでした。仕方のないことではありますが、魚といえば冷凍食品だったと記憶しています。父曰く、「freshというのは『採れたてで新鮮』ではなくて、『採ってから何も処理をしてない』と聞いた」そうで、つまり「生の魚を見たら怪しいと思え」が鉄則でした。
意を決して魚を買いに行ったのは、アメリカ暮らしに慣れた2年目の秋でした。「意を決して」と書いたのは、新鮮な魚を売っていたお店がフィラデルフィアの中でも、ものすごく治安の悪い地域にあったからです。周囲は裏寂れて、見るからに危なそうな感じでした。確か銅鑼声でバナナのたたき売りをするおじさんがいたような・・・。
お店のことはまったく覚えてないのですが、良さそうな鯖を買い、急いで帰宅。怖い思いをしながら買いに行ったからというわけではないですが、母が作った味噌煮は、それはそれは感動ものでした。アメリカで食べた魚料理で覚えているのはこれしかないぐらい。日本にいるときは好きではなかった秋刀魚の塩焼きが食べたくなったりしたのもこの頃でした。
それが、今やロンドンでは生の魚が手に入るとなると、隔世の感があります。毎週行くわけにはさすがにいきませんが(予算的に)、魚が食べたくなったらここへ行こうと思える場所を見つけたのは心強い。

La Petite Poissonnerie



Mendeley の不便なところ

1. 細かい設定ができない
著者や編集者が二人以上いる場合や、シリーズになっていて巻ごとに題がついているなどという場合に、そのような細かい情報を入れることができません。著者欄に二人以上入れようとすると、一人目の「名前」として認識されてしまいます。シリーズ名などは最初から入力する箇所がありません。
英語文献であれば、Google Scholar などで書誌情報を入れることができるのであまり関係ないかもしれませんが、問題は日本語文献を登録するときです。
仕方がないので Abstract の欄に正式の記載方法で書いておき、引用するときに手直しするしかないようです。

2. ローマ字入力の通りにならない
日本語文献の題はローマ字入力です。例えば「花鳥画の研究」だと “Kachōga no kenkyū” となります。
ところが、Mendeley にこの通りに登録しても、引用すると “Kachōga No Kenkyū” と表示されてしまいます。英語の単語として認識されて、単語の頭文字が大文字になってしまうのです。先週のエッセイ提出日までに設定の変更が分からなかったのでちまちま手で直しましたが、かなりこたえました。
ちなみに、長音記号 ”¯” は、Macであれば US Extended という入力方法で出力することができます。
まず、「システム環境設定」から「キーボード」をクリック、そして「入力ソース」を選択します。画面の左下に+のボタンがあるのでクリック、US Extended を選んで追加します。これで完了です。
実際の操作は、オプションキーを押しながらAキーを押すと、長音記号が出てくるので、次に a, i, u, e, o のどれかを押せば、その下に収まります。大文字にするときは、シフトキーを押しながら打てば、そのようになります。


引用・参考文献の作成で時間をつぶしたくないので、設定については突っ込んで調べます。改善策があるといいのですが。

14.1.16

Mendeley の良いところ

エッセイや論文執筆には引用・参考文献を記載しなければなりませんが、これが大変面倒です。
教官によっては様式を指定する人もいますが、大概は「一貫していればどれでもよい」と言われます。ただし、どの方法であっても、細かい決まり事がいくつもあることに変わりはありません。
先学期、高麗・朝鮮王朝美術の中間課題でシカゴスタイルを指定されたので、他のエッセイでも同じ方式で統一することにしました。もっと楽に引用できないかと探していたときに見つけたのが、メンデレイ (Mendeley) でした。
無料でダウンロードできるソフトで、事前に論文情報を登録しておけば自動で文献を引用欄に入力してくれます。引用様式も選べるので、違う様式を指定されてもすぐに対応できるのが便利です。なお、ワードに埋め込むプラグインも同時に設定をする必要があります。ワードを立ち上げた時にメンデレイも起動します。
他にも、Safari のブックマーク欄に “Save to Mendeley” というプラグインを入れておけば、登録もすぐにできます。Google Scholar や JSTOR で論文を見つけ、上記のプラグインをクリック、右側に別のウィンドウが出るので登録したい論文の隣にある+マークを押せばできます。論文のPDFも保存できますが、データ容量に限りがある(無料の場合)ので、お勧めしません。
もしこれでは保存できない場合、必ず “Cite” という箇所があると思うのでそこをクリック、RefMan か EndNote を選ぶと書誌情報がダウンロードされます。それをドラッグ&ドロップでメンデレイに入れることができます。
時々、情報が間違っていたり、題の単語が大文字になっていなかったりするので、そこは手入力で直します。
参考文献を最後に入れる場合には、 “Insert Bibliography” というボタンを押すと、引用した論文をすべて拾って著者名のアルファベット順に自動で入力します。同じ著者の文献が並ぶ時は、2例目以降は ”―(ダッシュ)”  で続けてくれるので本当に助かります。

ですが、便利さの裏には落とし穴もあるわけで、次はメンデレイの不便な点について書きます。

Great Ormond Street


珍しく晴れた日の夕方。

13.1.16

肉屋のすすめ

家のすぐ近く、歩いて2,3分のところに肉屋がありまして、以前から気になっていました。というのも、料金表を見たらSainsbury’s(有名なスーパー)よりも安いのでは、と気づいたからです。気になるのはその品質。お店の窓前に並ぶお肉は見た目には大丈夫そうですが、果たして?

今日は牛肉のトマト煮込みにしよう!と意気込んで、旦那と二人で買いに出かけました。もちろん、家を出る前に牛肉の部位を英語で示したリストをウェブサイトから引っ張ってきて印刷するのも忘れずに。目当ての部位はもも肉で、英語ではRoundというのだな、ふむ、と出かけたわけです。
店員さんは60代ぐらいと思われる男性でした。店員さんに「Roundはありますか?」と聞いたところ、発音が悪かったのか子羊の肉 (Lamb) に間違われる。
急いで訂正し、印刷した部位図を見せると、「ああ、それね。うちは扱ってないよ」と言われてしまいました。しかも、「それ、アメリカ英語だよ」と。
そうなの!?アメリカとイギリスで違うの?と驚きつつも、とにかく何か買おうということになり、サーロインを買うことに。
「予算は大丈夫だろうか」と思う間もなく、店員さんは一度奥へ引っ込み、60㎝ぐらいの長さに幅20㎝は超えそうな、大きな牛肉の塊を抱えて戻ってきました。
袋を開け、「枚数は?」と聞かれ、「6枚で」と答える旦那。店員さんは「OK!」と、まず半分ほどのお肉を切り分けてS字形の太いフックを端に深く突き刺し、ひょいっと持ち上げて窓前の突っ張り棒にひっかけました。外からは巨大なお肉の塊が丸見え。
そして残りのお肉から幅1センチくらいに切り分けて包んでくれました。総計700グラムほどで約12ポンド。

さて夕飯の準備。否応なくステーキにしましたが、そのおいしさに驚きました。両面に軽く塩こしょうを振って片面2分ずつ焼いただけですが、お肉のうまみを存分に味わうことができました。
一切れ2ポンドでこの品質となれば、スーパーでお肉を買わなくてもよいではないか、ぜひ今後はあのお店で買おう!と夫婦で一致した次第。
個人で経営している肉屋は、大学へ行く途中にもう一軒あって、こちらも盛況です。お客さんが入れ替わり立ち替わりやってくるのを何度か目にしました。
概してこういう肉屋の方が値段、質ともに満足できるのではないかと思います。

さて、英米語の違いはこちらを参照しました。

アメリカだとRoundと呼ぶ箇所は、イギリスだとSilverside、Topside、Rump、Thick Flankという箇所に分けるのだとか。ちなみに、Sirloinはイギリスとアメリカで場所が違います。

これも覚えないと・・・

12.1.16

Sherlockの"The Abominable Bride"を観る

元日の夜9時からBBCでSherlockをやっていまして、エッセイ課題で死にそうになりつつも観てしまいました。
元日の特別番組ということで、今回は原作の設定通りの時代で話は進みます。ただし、途中現代版との交錯もあったりして楽しめました。
「カンバーバッチ、19世紀の服装似合ってるなあ」とか、「BBC、お金かけてるなあ」と筋以外の部分でも感想を持った次第。
BBCのウェブサイトでSherlockのページに行けば、iPlayerで観ることができます。あと20日間は無料で観られるそうなので、興味のある方はぜひ。右下に字幕を出すボタンがあります。全画面表示も。
しかしながら、字幕で観ても分からないところの多いこと。何しろ速くてまったく聞き取れません。字幕もたまに追い付いていないことに苦笑い。
台詞を理解するのはまだまだ遠い先のことです。

ある友人は劇場で観たようで、Facebookで投稿を見かけました。劇場でドラマをTVと同時に放映することもあるそうです。
「ロンドンは演劇の街」とはよく言われますし、実際広告もよく見るのですが、昨年末まではまったく余裕がなくてまだ一度も足を運んだことがありません。今年こそは観劇したいものです。

10.1.16

Keep calm and ...


"Keep calm and carry on." 「冷静に、前へ進め」
もとは第二次世界大戦中のイギリスのスローガンだったようです。
歴史的経緯を考えると複雑な気持ちにもなりますが、文脈はさておき、いい言葉だと思います。
試験準備で慌ただしかった頃に、友人と冗談がてら交わした覚えがあります。

ところで、"Keep calm"の後を自由に変えた例をよく町中で見かけます。
上のゴミ箱もその1つ。「落ち着いて(考えて)、捨てなさい」とでもなるのでしょうか。

9.1.16

ロンドン・アイ



観覧車が好きなので、ロンドン・アイに乗ってきました。曇っていたのが残念ですが、よい眺めを堪能。

学期末課題が終わる

今学期の課題レポートをすべて提出。さすがに4本はきつかった・・・
パソコンの下からのぞくハリネズミに癒やされながら乗り切りました。


1.1.16

明けましておめでとうございます。"London, are you ready?"

テムズ川沿い、ロンドンアイ前で年を越しました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。