来週は学期末試験ということで、今週は3人の友人たちと一緒に図書館で勉強しています。
くせ者(といったら怒られるだろうな・・・)なのは中国絵画史でしょうか。スライドで2つの作品を見て、それぞれについて分析した後、2つの比較を書く、というものなんですが、中国絵画の同定(時代、作者、様式などを位置づけること)がやっかいです。
そもそも実物を見たことがない作品が多いわけでして、それなのにあれこれ言うのもなあ、と思うわけですが、そうも言ってられません。
4人で話していたときに話題になったのは、中国絵画史がいかに西洋的観点から構築されているかということでした。とある画がありまして、それについて西洋の専門家が「幾何学的構図を用いている」と言っておるんですな。で、正円の図を組み合わせた図と重ねて持論を展開しています。
ですが、後から正円を当てはめてみたらうまく合っただけ、のような気もするわけで、下絵の段階から正円の組み合わせを使っていたかどうか、疑わしいなあと思ってしまいます。
友人たちとは、美術史で使う言葉の使用についても話し合いました。
"perspective" "naturalistic" "representational" "illustrative"・・・この概念も西洋のものなわけで、中国絵画のみならず、東洋絵画全般に対して当てはまるか、と言われれば、否、と答えざるをえないです。
でも東洋絵画にも、描かれているものの中に遠い・近いの違いを感じるし、いかにも実物に触れられそうな、感触に訴えるかのような再現性の高い(と思わせるもの)だってあるわけで、ではそれらをどう言葉で表現すればよいのか、と言ったときに、「」付きで言わざるをえないような、なんとももどかしい思いをすること度々。
でも理論を作って広めていくのは欧米に分があるのよね、と4人で愚痴を言いつつ、言葉の意味を確認しながら昨日は夜11時まで図書館で粘りました。
最後の方はランナーズ・ハイのような、変なテンションになりましたが、何とか授業で扱った時代まで復習終了(したことにした)。
よい友人との勉強は楽しいものです。