28.6.16

財布を取り戻すまで2 連邦制の落とし穴

翌日、ソリフルに着いてからビザセンターに行くまでに時間があったので、ベルリン警察署でもらった盗難届に書かれていた遺失物保管所に電話をかけてみました。
しかし、「ここには無い」の一点張りでらちがあかず、「ここに電話して」と連邦警察のとある部署の電話番号を言われて切られてしまいました。
仕方がなくその番号にかけると、最初は「英語は無理です」と言っていたものの、途中で英語が話せる人に交代してくれたので、こちらの状況を伝えることができました。しかし、その男性の係の人が署のパソコンネットワークで調べてくれたものの、私の財布は登録されていないと言うのです。その人曰く、ドイツは連邦国家なので、警察も連邦警察と地元警察に分かれており、パソコンのネットワークシステムも別物なんだとか。なので、財布を拾った人が届けたという地元警察に聞いてみるとよい、とのことでした。
それで、その地元警察署にかけてみたら、やはり「英語は無理」「ここには無い」とぶっきらぼうに言われ、挙げ句、別の番号に電話するようにと番号を言われてまた切られる、という始末。
さすがに心が折れそうになりましたが、ぐっとこらえてまた電話をかける。かけた先は連邦警察の、先ほどとは別の部署。ここもたらい回しにするのだろうかといぶかしんだのですが、対応に出た女性係員が調べてくれたところ、地元警察から連邦警察のどこかの部署(失念)へ私の財布が送られたことが分かりました。「ここにはあるから安心して下さいね」との言葉にどれほどほっとしたことか。ただ、ベルリンで、電車の中ですられたと伝えると、「彼らうまいのよね〜。そう思わない?」と、とても陽気な返事が返ってきました。「あなたがそんなことを言っちゃ駄目でしょう。取り締まりなさいよ!」と言ってやりたかったけれども、親切な人だったのでこらえました。
「ではここへ電話して」と言って渡された番号はしかし、先ほどかけた連邦警察の部署と同じ番号。まだあちらに届いていないだけだから、メールで詳細を送りたいと伝えればよいと助言をもらい、またかけ直しました。
男性係員には「また君かい?」と驚かれましたが、まだ登録されていないだけで、もうすぐそちらに届くはずだと説明し、メールを送ることで合意。「じゃあこれからメールアドレスを言うからペンと紙はある?」と聞かれ、メールアドレスさえ聞ければこっちのもんだ!と意気込んだのですが、これが一苦労でした。